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地域で生き生き


by otomi_goro
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治安維持法犠牲者と語り合うつどい

 4月13日(日)文京区湯島の「平和と労働センター」で、治安維持法犠牲者と語り合う集いに参加しました。10名の犠牲者の方々の体験を聞いて、本当に、「この戦争は何のための戦争なか」「我々はなぜ死ななければならないのか」真剣に考えた若者たちや「我々はなぜこんなに貧しいのか、人間的な扱いをされないのか」と考えた人々の良心に、時の政府がすさまじい勢いで襲いかかったことを実感しました。思想を弾圧するというあってはならない法であることと同時に、検挙の乱用や不当な長期拘束、拷問など、当時の法によっても違法な行為が行われたこと、ほとんどの事件が「冤罪」事件であることなどを、実感しました。
 100歳になるキリスト教の信者の方は、満州事変が起きた時に教団が「満州への布教のチャンスだ」といったことに疑問を持ち、その良心に従った言動によって、監獄生活を強いられたと語りました。また、「紙芝居の研究会」やコンサート活動など楽しくサークル活動をしていた美術を学ぶ師範学校の学生たちが、ちょっとの取り調べと思ったらそのまま、調書をとられ「主義者」に仕立てあげられていった88才の方の話は、まるで現代の「冤罪」が作られる話と瓜二つでした。そうした「冤罪」によって極寒の北海道の監獄生活で凍傷に苦しんだとの話に怒りがいっぱいになりました。。「ベートーベンはコミュニストかと尋問せし特高警部の心根哀れ」との歌。どれほど愚かなことが行われたのか、「刑の受け渡しを受けざりしものとみなす」などという裁判記録を残すだけで、問題は解決されないと思いました。
 犠牲者の方々は、今国に対して「謝罪と国家賠償」を求めています。多くの方々が高齢になっている今、早期解決をと願ってやみません。そして、それは何よりも「ふたたび戦争と暗黒の時代」を作らせないための、最も確かな保障でもあるとも考えました。

治安維持法犠牲者と語り合うつどい_d0048634_1650343.jpg

by otomi_goro | 2008-04-17 16:50